

人を救える人。
患者さんに
ふとした時に、救われることがある。
とある彼にとっては、
その、とあるコンプレックスが悩みの種となり、
弱点となり、
『変えなければならないこと』であり、
長年、変えたい、直したい、ということで、
それでも直せない自分に悩み、
そんな自分を嫌い、苦しんできたことを
私は知っている。
でも、
私は、その彼のコンプレックスの部分に、
救われた一人。
彼は自分が、
誰かを救ったことに
きっと気づいていないだろう。
でも、
少なくとも、
私は救われた一人である。
いつか、
伝えたいと思う。
彼が大嫌いな彼、そんな彼自身に、
救われた人がいることを。
私がどれだけ、感謝してるか、
彼の大嫌いな彼に、
伝えたい。
あの日、
あなたが、あなたの大嫌いなあなたでいてくれたおかげで、
私は、今、
私でいられています。
ありがとう。
彼はまだ、
彼のことが大嫌いだから、
簡単には言えないけれど。
いつか、伝えられたら、と思う。
彼がもし、
彼の大嫌いな彼じゃ、なくなってしまっても、
あの時の彼のこと、彼が忘れてしまっても、
いつか、伝えたいと思う。
あの日のあなたがいて、
今のわたしがいます。
私を救ってくれてありがとう。と。
